血清点眼の効果と副作用について

目安時間:約 6分
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 人気ブログランキング
血清点眼 効果

涙の蒸発量が増えるか、あるいは分泌量が減ることで涙が少なくなる、あるいは涙の質が変わってしまうことでドライアイになってしまうことは、これまでシェアした通りです。

 

じゃあ、涙をそのまま目薬のように差すことができれば、ドライアイは治せるんじゃないの? と考えたあなた、鋭いです。

 

理論上その通りなんですが、現時点の技術力では、涙と全く同じ成分の人工涙液は作れないんですね(T‐T)

 

 

実際の涙にはカリウム、ナトリウム等の電解質や、上皮成長因子であるEGF、トランスフォーミング増殖因子(TGF-β)、サイトカイン(IL-1、IL-6)フィブロネクチン、ビタミンAといった成分が含まれており、こういった成分が涙に含まれているたえに、私やあなたの角膜は滑らかな状態を保つことができるのです。

 

さて、現在の技術力では、これまでシェアしてきた人工涙液を作るのが限界ですが、自然の涙に近いモノを、人工涙液以外に造ることができます。

 

それは、血清です。

 

 

1  血清点眼によるドライアイ治療

 

 

血清を点眼、目薬のように差すことでドライアイを治療する、という方法があるのです。

 

意外に思えるかもしれませんが、涙に最も近いと言われる体液が、血液なのです。

 

涙と血液の成分はほぼ同じで、血液を透明にしたのが涙と言われるほど。

 

実際、涙は、涙腺の中の毛細血管から得た血液から赤血球を取り除いて、赤血球以外の液体成分のみを抽出したものなのです。

 

かの昔の聖人や、聖母マリア様、漫画のキャラクターが血の涙を流すのも、そう言われてみると絶対無い、とは言い切れないかもしれません(ーヘー;)

 

話をドライアイに戻しましょう。

 

先日あなたにシェアさせて頂いた、人工涙液やヒアルロン酸点眼液、あるいはその双方の組み合わせは軽症のドライアイの改善に効果を期待できます。

 

しかし重症のドライアイでは涙の分泌量が相当低下しているケースもあるため、涙が角膜に供給されなかった結果、角膜にひどい傷ができることもあります。

 

そういったケースでは、この血清点眼が有効です。

 

血清点眼は、自身の血液を元に作るのですが、まず10CC採血し、採血した血液を遠心分離機を使用して、『血清』を作ります。

 

この血清を生理食塩水で薄めてから、フィルターにかけて不純物を除き、雑菌が混ざらないように抗生物質を加えて、血清点眼が完成します。

 

費用は、1本で500円程(保険適用外で500円です)

 

2 血清点眼の効果と副作用

 

この血清点眼の効果と副作用、そしてデメリットはどんなモノがあるのでしょうか?

 

血清点眼の効果ですが、それにはまずドライアイについてもうちょっと深堀する必要があります。

 

角膜に傷がついた状態のドライアイに血清点眼は効果的なんですが、この『角膜に傷がついた』というのは、角膜の表面が単純に乾いて傷ができた、というのではないのです。

 

細胞は生きている限り、常に新しい細胞に生まれ変わりますが、これは角膜も同じです。

 

で、これらの細胞の成長を促す栄養が涙には含まれているのですが、先程シェアした通り、重度のドライアイですとそもそも涙が角膜に供給されない、あるいは涙の成分が変質しているために角膜に、細胞の栄養が届かないのです。

 

結果、栄養不足でドライアイはいつまで経っても治らない、という悪循環に陥ります。

 

ですので、赤血球の有無を除けば、涙とほぼ同じ成分である血液で点眼液を作ると、涙≒血液なので、角膜に栄養が届いてドライアイが改善される、という原理です。

 

では、逆に血清点眼の副作用は、というと嬉しいことにほとんどありません。

 

そもそも涙≒血液なので、副作用らしいモノが無いようです。

 

 

3 血清点眼のデメリット

 

ただ、デメリットが無い訳ではないんですね。

 

それは保存期間。

 

開封前の冷蔵保存で3週間、開封後は冷蔵保存で1週間ほどしかもたないのです。

 

ですので、持ち歩く時は保冷剤を使わないと血清点眼がダメになってしまう恐れがあります。

 

ちなみに、冷凍保存であれば、もう少しもつそうなんですが、書籍や病院で一カ月もつ、三カ月もつ、と期間がマチマチです。

 

血清点眼を使用する際には、保存期間と保存方法に気をつけましょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 人気ブログランキング

この記事に関連する記事一覧

comment closed

最近の投稿
カテゴリー
ブログランキングに参加しています