コンタクトの酸素透過性を比較出来ないたった一つの理由

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コンタクトレンズの使用期限コンタクトレンズと聞いて気になることの一つに、酸素の透過性が上げられます。

 

前回の記事『コンタクトレンズの種類と使用期限(寿命)』で、目、正確には角膜に酸素が必要で、そのためには目の血行をよくすべきだ、ということを最初に触れさせて頂きました。

 

ソフトコンタクトレンズは元々合成樹脂でできているため、酸素を通しにくい素材なので、含水率という、水分がどのくらい含まれているかの割合をもって、角膜に負担が多いか少ないかを判断していました。

 

1 コンタクトレンズの酸素透過性

 

ハードコンタクトレンズの場合は酸素透過性をあらわすDK値(酸素透過係数)が重要な指標の一つになってきます。

 

一般的には、このDK値(酸素透過係数)が高いと酸素をよく通すと言われており、その分だけ角膜への悪影響は少なくなります。

 

デメリットとして、DK値(酸素透過係数)が高いとハードコンタクトレンズの耐久性が低下したり、汚れがつきやすくなります)

 

このバランスで悩むのがハードコンタクトレンズを選ぶ際で困るポイントの一つにもなってくるのですが、基本的に酸素の透過性が良ければ、目に負担が少ないとされているので、私もあなたもコンタクトを選ぶ際には酸素の透過性に注目する訳です。

 

では、この酸素の透過性というのはどのように求められるのでしょうか。

 

この辺りの情報を含めて、今回は、コンタクトの酸素透過性を比較出来ないたった一つの理由としてシェアしたいと思います。

 

その前に、酸素について、もう少し深堀させて下さい。

 

私やあなたの細胞が、大気中における酸素を取り込むには、ちょっとした条件が必要になってきます。

それは、酸素量と酸素濃度になります。

 

酸素量は、もちろん酸素がどのくらいあるのかを示す数値で、酸素がそもそもなければ呼吸できないので、当然のことながら必要です。

 

で、もう一つの酸素濃度なんですが、空気中の酸素の濃さを酸素濃度と呼びます。

 

我々人間に限らず、動物はある程度の酸素濃度がないと、うまく呼吸ができなくなるのです。

 

最近のテレビでは、身体を張って頑張っている芸人さんが多数いらっしゃいますが、その代表格の一つにイモトアヤコさんがいらっしゃると思います。

 

あの、サインペンででっかく眉を書いて、セーラー服着てる芸人さんと言えばわかるでしょうか。

 

彼女がよく登山するのですが(しかもマッターホルンやマッキンリーなど、富士山より高い山)、そのシーンの中で苦しそうにしているシーンがいくつか見受けられます。

 

苦しそうにしている理由の一つに、酸素の薄さが上げられます。

 

高度が高くなればなるほど、大気中における酸素は薄くなっていくので、呼吸しづらくなるんです。

 

イモトアヤコさんのお話はこれくらいにして、目に話を戻しましょう。

 

酸素が薄ければ、当然のことながら目も呼吸をしにくくなる訳です。

 

酸素濃度が高い=空気中の酸素濃度の割合が高い=目や各種細胞も多くの酸素を取り込みやすくなる、という訳です。

 

ただ、酸素濃度が高くても酸素を取り入れやすい、といは限らないのです。

 

これには、酸素分圧がかかわってきます。

 

私も調べるまで、酸素分圧なんて単語は全く知らなかったのですが、これはどういうものかというと、気体や液体の圧力の内で、どのくらい酸素の圧力が占めているのかをあらわすものです。

 

ちなみに、酸素濃度が同じ気体があったと仮定しても、気圧が低くなると、気圧の中に占める酸素分圧は低くなってしまいます。

 

イモトアヤコさんが登山した時に苦しそうにしていたのはまさにこのためで、山や高地などでは、酸素濃度が変わらなくとも、人が吸収できる酸素量が減るからなんです。

 

で、この酸素分圧は目の酸素供給にも関わってくるんですね。

 

裸眼だと、通常であれば大気に充分な酸素濃度と酸素分圧はあるので、角膜が適度に酸素を取り込めるのです。

 

しかし、コンタクトレンズを装用すると、大気と角膜がコンタクトレンズによって遮断されてしまいます。

 

結果、角膜表面の酸素分圧が減少してしまい、目が呼吸しづらくなるんです。

 

こういう理由があって、大気の酸素濃度は変わらないのに、酸素分圧が変化することで目が酸素不足に陥ります。

 

このため、酸素分圧を可能な限り維持し、角膜への酸素供給を妨げないようにする必要がでてきます。

 

ここでようやく話が戻ってきて、酸素透過率(DK値)の高いコンタクトレンズや、あるいは含水性の高いコンタクトレンズを求める必要性が出てくるんですね。

 

だからこそコンタクトレンズ販売会社はどこもかしこも酸素透過係数を高らかに謳っている訳です。

 

 2 コンタクトレンズにおける酸素透過係数の実態

 

さて、ここで問題です。

 

A社とB社とC社のハードコンタクトレンズがここにあったとします。

 

A社のハードコンタクトレンズのDK値は30

B社のハードコンタクトレンズのDK値は40

C社のハードコンタクトレンズのDK値は50

 

どの会社のハードコンタクトレンズが一番酸素の透過性が高いでしょうか?

 

私はかなり疑り深い性格なので、こういう一見してわかりやすい問題が出てくると、これが正解だろうと思う回答は避けてしまいます。

 

だからA、と私なら回答するんですがあなたはどうですか?

 

素直に一番DK値が高いC社でしょうか?

 

あなたが疑り深ければ、私と同じくA社と言うでしょうか?

 

さすがにB社、と言う方はほとんどいないと思いますが……

 

正解は、わかりません。

 

え? 何を言ってんの、とあなたは言いたくなるでしょうが、現在の各コンタクトレンズ会社が掲げているDK値というのは、信じられないくらいいい加減な基準で出来ているのです。

 

その内訳について、今回はあなたとシェアさせて頂きます。

 

なんで『信じられないくらい、いい加減な基準』と私が断言しているのかと言うと、それはコンタクトレンズにおける酸素透過係数は、各社ごとに測定、算出する条件が違うからです。

 

は? と口をぽかんと開けてしまっていませんか?

 

私やあなたが知りたいと思っている情報を測定、算出する方法が、各メーカー、会社ごとに違うとなれば、何のために各メーカーのコンタクトレンズの酸素透過係数を比較しているのか、という話になります。

 

各メーカーで協議して、ちゃんと基準なり算出方法を統一して欲しいと思うのですが、現実は統一されていません。

 

ですので、同一メーカー内でコンタクトレンズの酸素透過係数を比べる事は出来ても、他のメーカーと比べることはできないという、私達消費者側からすると信じられない状況が平然とまかり通っているのです。

 

酸素透過係数、と数値を出して謳っているのに各社ごとに違うなんて『信じられないくらい、いい加減な基準』と言いたくもなるってもんです。

 

コンタクトレンズの酸素透過係数をメーカーごとに比べても意味がないのなら、目に呼吸させる目的でコンタクトレンズを選ぶことはできないの?

 

……そう思いたくなるのはわかります。

 

で、何か方法はないだろうかと調べてみました。

 

私が注目したのは、EOP値(Equivalent Oxygen Percentage)と呼ばれる、角膜の表面に、どれほどの酸素が触れているか、を示している数値に注目してみました。

 

こう書くと、さも私がこの数値に注目したかのように見えますが……実は、愛知鳴海氏が書かれた『コンタクトレンズ』という書物に書いてあることです。

 

と言うか、コンタクトレンズの専門家でもない私が、酸素透過係数は知っていても、その内情が『信じられないくらい、いい加減な基準』と言えたのも、こちらの著書に書いてあったからなんですね。

 

何とかしてこのEOP値を、酸素分圧という数値に変換できないかな、と思ったのですが、無理でした。

 

コンタクトレンズのカーブ具合一つとっても数値が変わるのですから、適当なことは書けないな、と……断念した次第です。

 

本当はどうにかして他社のコンタクトレンズにおける酸素透過係数を比較する方法を、あなたとシェアしようと思ったのですが、私が調べるにはここが限界でした。

 

ただ、コンタクトの酸素透過性を比較出来ない理由としては、納得いただけたのではないかと思います。

 

まとめ

  • 他社のコンタクトレンズで酸素透過係数を比較する事はまずできない
  • 同じ会社が出しているものであれば、基準が同じなので酸素透過係数を比較することが可能になる。

 

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